タグボート取り扱いアーティストの皆さんに、インタビューに答えていただきました。
作品制作にまつわるあれこれや、普段は聞けないようなお話などが満載です。
毎週更新していきますので、ぜひぜひご覧ください!
小さいころからモノを作るのが好きでしたか?
物心がつく頃から建築に強い興味を示していて、工事現場にかじりついて離れない子供だったようです。建物のイメージを描いたり、幾何学的な作図をしたり、鉄塔の模型を棒を使って作ったりしていました。
美術の道に進むことになったキッカケは?
大学の建築学科に入学した後、様々な勉強をしていくうちに社会や経済への興味が強くなり、世界や日本を良くしたいとの思いから、建築を離れて金融業界に就職しました。
しかしながら、その後リーマンショックが起き、金融業界において想像力を働かせ必死で積み上げたものは、外部要因によって一瞬で崩れ落ちるものだと実感しました。
それは、いわば”ハンナ・アーレント”が著作”人間の条件”にて示した”労働”と”仕事”の関係における”労働”であり、誰でもできて、消費されるものでした。
それに対して、自分の死後でもなお永遠に残る”作品”をつくる”仕事”をしたいと思い、アートを志しました。
初めて作品を発表したのはいつ、どんなとき?
TAGBOAT INDEPENDENT 2018です。
その当時、インターネット上に公開していた自分の作品を、上海のあるホテルに購入して頂いたのをきっかけに、更に自分を試してみたいとTAGBOAT INDEPENDENT 2018に応募しました。そこでTAGBOATの徳光さんに声をかけて頂いたご縁で現在につながっています。
制作する日はどのようなスケジュールで進めていますか?
特にスケジュールは決めていませんが、何日も徹夜して制作する時もあれば、何も作れずにひたすらインプットする日もあります。
作品の制作手順など
テクノロジーを活用しながら、大きく5つの過程で制作しています。
① 作品のアイディアをスケッチ
② 作品の原型をバーチャル空間上に3DCGで構築
③ バーチャル空間上で構造と機能を抽象化
④ 3Dプリンタを用いて現実空間にリアライズ
⑤ 研磨、塗装、コーティングを施し、作品に魂を込める
現在、力を入れて取り組んでいること
インプット、アウトプットそれぞれ力を入れています。
インプット
・自分の作品を色々な人に触れてもらい、フィードバックをもらう
・様々なアートに触れ、自分の感性を磨く
アウトプット
・作品の質を高める
・制作する量を増やす
将来の夢、みんなに言いたいこと
自分の死後も残り続ける”作品”を作りたいと思っています。
自分の作品は、実際に手に触れて動かすことで完成する、いわば鑑賞者と制作者との共同制作なので、是非一度手に取って頂きたいです。
作品の組み立て方はムービーでご覧下さい
Void Kumiki 9
Void Kumiki 12
タグボート販売作品
京都大学工学部建築学科卒
東京大学大学院工学系研究科技術経営コース修了
金融機関にてストラクチャード・ファイナンス業務に従事し、通貨、論理、スキーム、システムといった、
社会における仮想的な構造の構造美を追求していく日々の中で、
現実的な構造美を表現すべく、制作活動を開始。
現実の3次元の構造・機能を抽象化した、内面の美を表現している。